こんな疑問お持ちではないでしょうか?今回はこの2つの違いについて調べてわかった事を記事にしていきます。
カーボンロッド・グラスロッドの違いは?
一言で言うと、材質が異なります。
- カーボン:カボンファイバー(炭素繊維素材)
- グラス:グラスファイバー(ガラス繊維素材)
この素材の名称がそれぞれのロッドです。両方の素材を使っているロッドも多数あります。
材質が異なればその素材の持つ様々な特性も変わってきます。そう、今回は特性を比較してその差をみてみます。
釣竿の材質ってどんなものがある?
2つのロッドを詳しく説明する前に興味が湧いたので、現在の釣り竿の材質を調べたものを少しだけ記述します。釣竿の材質には、
- カーボンファイバー
- グラスファイバー
- ボロン
- 竹
これらが使われていいます。この中で馴染みが薄いのが、竹竿と特にボロンじゃないでしょうか。
- 竹竿:竹を素材に使った竿
のべ竿(リールを使わない先端に糸を結んで使う)として管理された釣り堀とか川などで使われます - ボロン:ホウ素繊維を使った竿
オフショア、ルアー、トラウトなど多様にありますが、出回っている数は少ない。
今回はこの2種は除外してカーボン、グラスロッドについて記述していきます。
という記述を発見してしまいました。
なぜカーボンが主力選手なのか?
それぞれの材質の特性や特徴について調べていきます。調べるに当たって、企業・有識サイトの内容を多々お借りします。
比較する材料特性
今回比較のメインとなるのは『強度と剛性』です。
この2つの言葉、混同してしまう言葉なのでここではちゃんと定義を分けて考えたいと思います。
- 強度:強さの程度。度合い・程度のはなはだしいこと。
- 剛性:圧縮・ずれ・ねじれなどの外力に対する、物体の変形しにくい性質。
辞典・百科事典の検索サービス - Weblio辞書より
強度は強さ、剛性は弾性変形に対する抵抗の度合いを表している。
という事から分かり易いように、
- 強度が低い/高い ⇒ 壊れる/壊れない
- 剛性が低い/高い ⇒ 変形する/変形しない
このように考えます。
カーボンロッドのカーボンとは
カーボンという言葉はよく耳にされるかもしれませんが、カーボンファイバー、炭素繊維強化プラスチックCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)の事です。
カーボンファイバーの歴史
素繊維がふたたび注目されたのは、1950年代、耐熱性が要求されるロケット噴射口の材料とし用いられてからです。原料には木綿、ビスコースレーヨンの織物が用いられました。
炭素繊維とは (炭素繊維協会HP)から抜粋しました。
私があれこれと書くよりこちらのページを見ていただく方が信頼度大なので、更に詳しく!興味がある方はアクセスして詳細をご覧になって下さい。
グラスロッドのグラスとは
ガラス繊維強化プラスチック、GFRP(Glass Fiber Reinforced Plastics)の事、太さ数ミクロンから十数ミクロンに成形したガラスの糸です。
グラスファイバーの歴史
日本では、日東紡が1938年(昭和13年)に工業化に成功し、その後第二次大戦をはさみ急速な発展を遂げました。
近年では、建築資材からFRP(繊維強化プラスチック)、プリント配線基板用電気絶縁クロスなど、様々な用途へ広がり、その優れた特性は世界の産業界に広く認められています。
グラスファイバーとは - 日東紡 (nittobo.co.jp)から抜粋しました。
グラスファイバーについても協会がありましたのでカーボンファイバーと同様、興味のある方はアクセスしてみて下さい。
硝子繊維協会公式サイト (glass-fiber.net)
カーボン と グラスファイバーの比較
歴史を少し学んだ所でそれぞれの特性について比較していきます。
強度*剛性比較
やっぱり気になるのはどれくらい強くて丈夫なのかと言う点。ここについて、東レさんの文献から一覧になっている部分があったので抜き出しました。
この中でまず見てもらいたいのが引張特性です。4つありますが先に左側の2つに着目します。それぞれの意味は、
- 引張り強度:引張って壊れるまでの最大応力値で数値が大きい程強度が高い。
- 引張り弾性率:引張った時のひずみ(伸び)に対する応力の割合で数値が大きい程剛性が高い。
という事になります。
表だとイメージしにくいので横軸に強度*縦軸に弾性率のグラフにしました。
このグラフで右上に行くほど強度・剛性が高いという事になりますので、
強度・剛性:カーボンファイバー>グラスファイバー
という事が分かりました。
もう一つ表の中の引張特性の右側2つの特性、比強度と比弾性率の関係についてもグラフ化してみます。
比強度・比弾性率:それぞれの密度で割った値
右上にいくほど軽いのに強度、剛性が高い
このグラフからカーボンが飛び抜けてる事が分かります。
比強度、比弾性率でみると金属よりも優秀な素材。
これはどういうことかと言うと、軽くて強度・剛性の高い素材だという事です。
優位差はあるのになぜ?
ここまでの流れだと圧倒的にカーボンファイバーが優位ですよね。
じゃあなんで釣り竿にグラスファイバーがあるの?
と言う疑問が上がってきます。
詳細までは分かりませんが、精製方法からコストとしてはカーボンの方が高価と言うのが1つ挙げられます。
また、カーボンに比べて剛性が低いという点についてもデメリットではなく、メリットとしても考えられる点があります。カーボンの反発が高いのに対して、グラスはよりしなやかに曲がるという事から、魚が食った時に一番敏感な竿先等に使われている事も多々あります。
こういった理由から、どちらの需要もまだまだあるので、グラス/カーボンとも作られているんだと考えられます。
いかがだったでしょうか。
何となく手にした竿だったとしても、メーカーさんが釣り方や生産コストを必死に考えて、商品化されているんだと見方が変わってくるかもしれないですね。
あなたの釣り方、予算に合った良い釣り竿に巡り合うための参考になれば幸いです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
釣り初心者の方向けに竿選び方をこちらの記事で紹介しています。興味持たれた方は是非読んでみて下さい。
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