何て言う疑問について考えていきたいと思います。
言うまでもなく非常に難しい所ですが、
今回は基本的な部分をおさえる事を目的にしました。
空気抵抗とは
言葉の意味
空気抵抗とは何?
物体が空気中を動くとき、または空気の流れの中で物体が静止しているとき、進行方向や空気の流れとは逆向きに生じる抵抗力。
「空気抵抗」の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞書
という事ですね。
考える対象物
投げ釣りの空気抵抗を考えると言っても、色んな要素が考えられます。
当然、考えられるような事を全部考慮するのは無理なので、絞る事にします。
竿と糸の抵抗は今回考えない事にします!
絞ってもまだ難しいと思うんですが、突き進んでいきたいと思います。
自由落下における空気抵抗
物理の頭が痛くなる内容です。
いきなり投げた時の状態を考えるのは難しそうなので、まずは基本的な自由落下の時に働く空気抵抗を考えます。
物体が受ける力
質量mの物体がある瞬間、速度vで落下していた。
この時、重力加速度g、空気抵抗による比例定数kとすると
下の絵のように物体に力が働く。
重力によって働く力 : 質量mの物体に加速度gから mg。
空気による抵抗:比例定数kと速度vから kv。
このような力が働いています。
運動方程式をたてる
物体に働く力が分かったので式をたててみる。
なぁんだ、結構簡単。
と思ったんですが、
k:比例定数
これは何だ?
というところで、底無し沼にはまりました。
空気抵抗の比例定数k
定数と言ってもどんな値を使うのか?
ここが非常に難しいポイントでした。
物体の形状や環境によっても値が変わる
- 紙
- ビーチボール
- 10号の錘落
落とした時ってそれぞれ速度違うよね・・・。
そうなんです。これは単純に求められない。
考えるのは諦めました!
球が受ける空気抵抗
形が変わるとお手上げなので固定して考えていく事にしました。
形状として何かと扱いやすい球について考える事にします。
球に働く空気抵抗は下記のようになります。
文字が増えましたが気にせず、
また係数 Cd抗力係数 が出てきました。
このCdについて見ていくとこのような数式になる!
Cdはレイノルズ数Reの関数
レイノルズ数Reは速度vと密度ρと粘性ηと長さLの関数
・・・なるほど!?。
この代表長さLは球の場合直径(2*r)で良いようです。
球の自由落下
ここまで来たら何とかなりそうなので、数値を決めて計算をしてみます。
先ほどの球が受ける空気抵抗で使う数値を下記の様に決めます。
これと、
自由落下の公式から、
組み合わせて計算してみました。
直径10cm、100gの球についての結果です。
だいたいあってるのかな?ちょっと不安ですが、
5秒間の変位(縦軸)の差、結構ある事が分かりますね。
放物運動における飛距離
投げ釣りにおいて投げた後の仕掛の軌跡は放物運動に近く、仕掛けを先ほどと同様に球として考えていきます。
放物運動で受ける空気抵抗
まずは放物運動している時に球体が受ける空気抵抗について考えます。
放物運動では下図のような力が働いています。
空気抵抗については上下方向、前後方向の各方向に分けて考えます。
放物運動の計算
一般的な公式
この放物運動の公式に空気抵抗を追加して計算してみました。
空気抵抗 有/無 での飛距離の差
空気抵抗が有る場合と無い場合の結果をグラフにしてみました。
空気抵抗無しに対して、空気抵抗ある方が飛距離が短くなります。
この条件だと10m+程短いですね。
球の大きさによる飛距離の差
球の大きさを変えた結果をグラフにしてみました。
球が大きくなるほど飛距離はのびない
空気抵抗Fd求める式で半径は2乗で抵抗が大きくなるからこの結果ですか。
質量による飛距離の差
重さを変えた結果をグラフにしてみました。
軽い程飛距離はのびない
空気抵抗を受けうる加速度aを求める式で質量が分母にきてたからこの結果ですか。
これらはなんとなく感覚とはあってますね。
まとめ:考えてみて分かった事
今回分かった事を簡単にまとめてみます。
- 形状が異なる空気抵抗の理論解を求めるのは難しい
- 空気抵抗を受けると飛距離は縮まる
- 球の直径が大きい程飛距離は縮まる
- 同じ形状なら質量が重い程飛距離は延びる
こんなところでしょうか。
頭を使うと疲れますね。
何か面白い考察があればコメント下さい。
今回数式についてはシキノートさんのサイトを参考にさせて頂きました。
勝手ながらありがとうございました!!
飛距離を伸ばすために重要な事を『投げ釣り遠投の基礎 投出す角度と竿の長さで飛距離が変わる!?簡単な物理を使って比較する』でも書いていますので合わせてご覧下さい。
最後まで読んで頂きありがとうございました。